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超精密加工技術

技術の概要

ナノテクノロジーという言葉が一般的に認知されるようになった今、その裾野は遺伝子医療や半導体製造といった領域から、より身近な機械加工の分野にまで広がってきました。1ナノメートルが原子5~10個を並べた長さに等しいとすれば、ナノメートル単位の加工がいかに微細な領域であるかは想像できると思います。そしてこの加工技術は、すでに光学部品やバイオ関連分野でも応用が始まっています。

「樹研の超精密」リーフレット(PDF)

サンプルギャラリーはこちらです。スライドショーと加工動画が観られます。

1. 超精密切削の利点

超精密切削加工では、今まで磨き行程抜きでは考えられなかった多くの加工が、切削のみで完了します。そのほか、磨き加工では困難な自由曲面の加工が、切削で可能になりました。

また、磨き加工がしづらいフレネルレンズ等の形状も、切削のみで対応することが可能です。ナノ切削によって、これまでにない切削加工の世界が広がります。

2. 超精密金型への応用

ナノ切削を駆使し、超精密加工を施した金型により超精密形状の転写が可能になります。そして高い射出成形技術によって最先端技術によるプラスチック部品の製造を、非常に高い生産性で実現できるのです。

3. 加工環境

温度や振動等の環境対策のため、免震構造を持つクリーン工場を室内温度差±1℃に制御し、さらに±0.05℃に温度管理されたチャンバー内に超精密加工機が設置されています。

4. 超精密加工の加工機

当社に導入された超精密加工機は、リニアモーター駆動、サブナノ分解能を持つリニアスケール採用等により、ナノレベルの超精密加工性能を持ち、様々な加工に対応できる同時5軸制御になっています。

5. 超精密切削用の工具

単結晶ダイヤモンドによる工具樹脂成形金型等で使用されるニッケルめっき面等の素材は、切削にて加工されるのが一般的です。当社に導入された超精密加工機では切削及び研削の両方の加工方法が可能です。

超精密切削加工の事例

ここに掲げる物は、サンプルとしての極一部の事例です。実際の加工事例は多数にのぼるため、ここではテスト加工品を掲載いたしております。

1. 超精密旋削加工

いわゆる旋盤加工ですが、その精度をナノオーダーとすることで、良好な光学面形状を得ることができます。最も基本的な凹凸球面レンズ面、非球面レンズ、フレネルレンズ、トロイダル非球面などの製作が可能です。

非球面レンズ面

球面センター近傍 x1000倍

トロイダル非球面レンズ電鋳マスター

2. エンドミル加工

高精度なエンドミル加工は、利用分野を広げます。光学分野にとどまらず、バイオ、科学分析、医療分野、外観品等に利用できます。

マイクロ流路
電鋳マスター(溝幅:50μm、200μm)
50μm溝 折り返し部の顕微鏡写真

3. ヘール加工

回折格子を機械加工で作る一般的な方法です。今後も光源操作や光機能部品、また医療分析などの分野での応用が期待されます。光の回折現象を利用した素子の製作、量産用の金型等に加えて、デザイン価値を上げる外装用としても利用価値があります。下の文字のグラデーションは、自然光の反射によって起こります。

超精密溝加工
回折格子のパターン描画 格子と平面部の顕微鏡写真
V細溝 溝幅2μm 細溝の顕微鏡写真 x1000倍

4. 多軸同時制御による加工

多軸同時制御による切削加工は、これまでの加工限界を超えられる一つの有力な手段です。加工の限界が壁になって、実現できなかった製品に、もう一度挑戦してみるチャンスです。曲面上への加工や、フレネルレンズ、自由曲面光学素子等、色んなアイデアを形にできるのが、同時多軸制御による超精密切削です。

トロイダル非球面フレネルレンズ 拡大写真
マイクロレンズアレー付き球面 拡大写真
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