英語的なロジック
以前こんな事がありました。アメリカのファーストフード店でCokeを注文したら、気が抜けたものが出てきました。しかし、どうやって「気が抜けている」と言ったら良いのやらわからずにいました。それを見ていた現地の友達が、「おい、ここはアメリカだから遠慮して黙っている必要はない。店員に話して取り換えてもらえよ」と言いだした。そして、彼はコーラを掴みキャッシャーに突き出して、こう言ったのです。
Hey, This coke is totally flat. Would you change this to new one?
ここで学びました。気が抜けている事を、Flatと言うんですね。要するにペッタンコという言い方をするようです。面白い事にタイヤの空気が抜けるとFlat Tireと言います。パンクとは言いませんね。(元々Punctureから来た外来語)Flatはもともと平べったいという意味があり、気が抜けた飲み物をFlatと言うのには「なるほど〜」と感心したわけです。
Punctureとは、何かで突き刺して穴を開ける事を言い、パンクそのものを言うわけではありません。なら「パンクしちゃった」はどう言うかというと、I got a flat tire.と言います。あくまでも主語は自分であり「タイヤがパンクした」というふうには言わないのです。実際に突き刺して穴を開けるとなると、針治療などはAcupunctureと言います。「正確な」という意味のaccuと、突き刺して穴を開けるpunctureが一緒になった単語です。こう聞くとしっくりきませんか?
また、あるときに音楽の仕事をしたあとで、ドラマーからこんなことを言われました。How's your bread?何のことやらわかりませんが、どうやらその日のギャラのことらしいと知ったのです。要するに、今日の仕事で幾らもらったの?ということになります。ギャランティー/ギャラとは言いません。
Guaranteeとは、そもそも金額保証の事で「幾ら迄は入場者数に関わらずお支払いします」という手取金額保証のある出演料、ということで使用されていた日本独特の使い方です。しかし、国内ではいつしか受取金額という意味になってしまっています。
もう一つ、音楽の話題ですが、When is today's down beat?これも面白いです。これは音楽でいうところの強拍弱拍の強拍をDown beatと言いますが、要するに「何時から開演なの〜?」っていう話です。ちなみに弱拍はUp beatと言います。
このように英語的な発想(英語脳)というか、ロジックというものがしっくり来るには、長い時間が必要です。根気よく継続することが生きた英語への近道ではないかと常々思っています。英語、英会話にチャレンジしている人は、是非そんな気持ちを維持し続けてください。必ず成果は現れます。
NM