射出成形を主業としている樹研工業ですが、その範疇を超えるご要望を持ち込むお客様も多くいらっしゃいます。そのほとんどがチャレンジ案件であることは言うまでもありません。今回もその一つです。この種の案件は、クリアするのが困難な要望が多いことは容易に想像出来ると思います。しかし、その一方では、技術者魂に火をつけることになるわけです。
今回は可動ユニットの機構設計、及びその主要部品の製作調達も行いました。先日、その試作機が組み上がり、デモ動作を見せていただけるということで、技術者達（御取引先様も参加）が集まりました。
完成したユニットを見るのは、私を含めて全員が初めてですが、その想像以上の完成度に、参加者全員から感嘆の声が出ました。食い入るように試作機を覗き込んでいる関係者ですが、製作途中には困難な注文も多く、弱音を漏らしていた者もいました。しかし、完成品を見たら、そのモーチベーションは沸々と上昇。
改造のために分解を始めると、現場での議論が始まりました。そして新しいことへのチャレンジ精神が芽生えてきました。
ものづくりは、出来上がった瞬間に何とも言えない味わいがあります。その味わいを如何に多く経験するかが、良い品物を世に送り出して行く「鍵」になるのではないでしょうか。この事を忘れないように、私たちはこれからもものづくりのソリューションプロバイダーとして、世の中に貢献していきたいと考えます。
NM
